第70話 / 全71話

第70話

旅立ちの日。私たちは、誰にも知らせなかった。見送りに来てもらったのは、皇太后、賢妃、淑妃、そして福海だけ。寿康宮には、どこか静かな空気が流れていた。皇太后は目を赤くしながら、小満の腕に大きな包みを押しつける。

「道中で食べなさい」