第41話 / 全71話

第41話

東宮へ戻る道すがら――俺の頭の中は、ずっと福海の後ろ姿でいっぱいだった。あの老宦官は、この三か月ずっと皇帝の側に仕えてきた。どこへ行くにも付き従い、身の回りを完璧に整え、忠誠心の塊のような男だった。皇帝が親征する以上、本来なら御前総管である彼も軍に同行するはずだ。それなのに。彼は出征に付き従わなかった。それどころか、わざわざ後宮へ向かっていた。……後宮に、命を懸けてまで戻る理由があるというのか。

「ママ、お腹すいた。」