第61話 / 全71話

第61話

矢が玄甲を貫き、肉を裂く音が――喧騒の中でも、やけにはっきりと耳に届いた。陛下は低く息を漏らし、その場に片膝をつく。それでも腕の中では、小満を決して離そうとしなかった。

「パパ!」