第12話 / 全71話

第12話

ついに、彼らも気づいてしまった。これはもう、単なる「陛下の太子びいき」なんて話ではない。陛下が太子を見るあの目。……おかしい。どう考えても、おかしい。あれは次期皇帝を見る目ではない。ましてや、息子を見る目でもない。まるで――そこから先は、誰も口にできなかった。

これ以上考えたら、不敬どころの話ではない。下手をすれば、全員まとめて首が飛ぶ。その日、御書房を後にした重臣たちは、誰一人として余計なことを口にしなかった。