第22話 / 全71話

第22話

深夜の東宮は、静寂に包まれていた。少年が地面に四つん這いになり、馬のように貴妃を背負っている。背中の上では、貴妃の甘えた声と楽しそうな笑い声が、細々と殿外まで漏れていた。

殿の外で夜番をしている宮人や宦官たちは、もうすっかりこの光景に慣れている。全員が俯き、息を殺し、決して顔を上げようとはしない。誰もがただこう思っていた。――太子殿下と貴妃娘娘が、また二人でふざけているのだ。後宮中で噂になっている、あの馬鹿げた騒動の一幕なのだ、と。