第56話 / 全71話

第56話

七日。——丸々七日間、私は彼に会っていない。東宮は、ついこの前まで人が絶えなかったのが嘘みたいに静まり返っていた。あれほど媚びを売ってきた大臣たちは、今では私を見ると遠回りをする。御膳房から届く食事ですら、運ばれてきた時にはもう冷めかけていた。

その代わり――後宮はやけに賑やかだった。北疆から郡主が入京したらしい。承乾宮に迎えられ、絶世の美女で、歌も舞も一流。陛下自ら湖を巡り、梅を愛で、琴の演奏まで共に楽しまれたという。そして――近く妃として迎え入れる。そんな噂が、あっという間に宮中を駆け巡った。